Withコロナ、城陽第九フェスティーバル . 合唱団練習は佳境に・・・

新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有のコロナウイルスとの戦いのなか、開催を決断された城陽第九フェスティーバルの練習は佳境に・・・

◎ヴェートーベン第九交響曲との出合と数々の縁

思い返せば54歳の時、今の職責を頑張りながらも、現役を退いた以降の日々を考えての『今』をどう過ごせばいいのかを考えるようになっていた。

取り分け、アフターファイブ、土・日曜日・祝日を、もう一度、チャレンジ精神と好奇心一杯に、ときめくような力一杯の挑戦をしたいとも思っていた。

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その時に目にしたのがNHKのドキュメンタリーだった。それは、初老の男性が初めてベートーべン第九交響曲を歌った動機と練習風景、本番、本番後の男性の心の動き、感涙にむせぶ姿等を余すことなく捉えた心揺るがす感動の映像であった。

『これだ!』と、無謀にも音楽とは縁がなかった私がこの時に『第九』歌おうと決断したのである。

この決断は『よかった!』その後、26年、毎年城陽第九、宇治第九をベースに誘われるに応じて、年2回ないし3回、様々な土地で、ホールで、異なる指揮者、オーケストラ、ソリスト、そして、多くの合唱団員と共に歌うことができた。

それが…2年間、コロナのために歌うことができなかった。我が歳を考えると、『もう、第九は歌えないようになるんかな~』と漠然と思い始めていた時に、    城陽第九のお誘いを受けた。うれしかった!

◎初舞台の感激が今に・・・

はじめての第九挑戦は大阪フロイデ合唱団だった。本番舞台は旧大阪フェスティバルホール、指揮者は外山雄三だった。ドイツ語の発音、発声を厳しく指導された。54歳の私には若い人達に交じっての1泊の合宿練習と共に発声は厳しいものだった。

兎に角、本番舞台でオーケストラ、ソリストと共に歌いたいとの思いで必死だった。練習が終わって自宅に帰る道すがらも、CDを使い練習に励んだ。

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◎縁は広がる。共に歌った留学生の結婚式:披露宴に

京都コンサートホールで共に歌ったマレーシアの京都大学留学生の女性、イ~さん、彼女は人なつっこく、小柄で聡明な可愛い女性だった。

健気に第九に取組み多くの人との交流を楽しんでいた元気な女性でもあった。自宅にも遊びに来た。帰国後は日系現地企業に就職、その後、メールで近況を時たま交わす程度であったが…、突然、マレーシアで行う結婚式と披露宴へ、私の参列を依頼する為に来日してきた。

マレーシアペナンへ?遠いぞ、迷ったが、折角や!知らん国だが列席することにした。結婚式と披露宴だけで帰国するのも芸のない話、それなら、クアラルンプールと隣国のベトナム・ハノイ、ホーチミンにも足を延ばそうと企画した。        73歳、9年前の話だ。全て無謀と思える自前の旅の計画を考えた。

飛行機とホテルの手配以外は現地JTB旅行社とメールでスケジュール手配の打合せだった。ペナン観光はイ~さん家族が案内してくれたが、クアラルンプール、   ハノイ、ホーチミンは現地JTBとメールで全て交渉し、そのガイドがつききりで案内してくれた素晴らしい旅だった。海外でも流石,JTBだと思った。     信用だ、力だ!

そのガイドは後年、私を頼って観光のために来日した。勿論、京都観光はつききりで案内させていただいた。

また、イ~さんとはラインで今も交流は続く。早や、2児の母で幸せ一杯の様子がラインで伺い知れて、流石、聡明な女性だ!

ハロー湾クルーズ.ボンサイディナークルーズ. メコン川下りも印象深い異国情緒一杯の旅だった

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◎スイス・フランス演奏旅行での同室の友との友情

国交樹立150年を祝し、スイスの人達と共に第九を歌うというツアーに誘われこれも参加した。

指揮者のみ日本人でオーケストラ、ソリストと合唱団員の半数は現地人という構成だった。日本から60人の参加だった。憧れのジュネーブのヴィクトリアホールで歌うということと、異国の観光も魅力と 参加した。歴史と伝統あるホールの舞台、終演後の全員の交流、この時ほど英会話ができない自分が悔しかった。

それでも合唱団、ソリスト、オーケストラ全員の懇親交流会は言語の壁を越えて、大いに盛り上がり、共に感動を分かち合えたことが忘れられないひと時だった。これも積極的につかんだ縁だ!

スイスからフランスへの旅、モン・サン・ミッシエル、ション城、ローザンヌ、凱旋門等々私の心を満たしてくれたが、それ以上に10日間の旅で同室だった 岐阜県瑞浪市のY.Oさんと、英会話が堪能な所沢の髭爺H.Nさんとの交流は今も続いている。

広島3千人の第九、第九発祥の地鳴門第九での再会に繋がる縁だった。取り分け瑞浪市のY.Oさんは伝統芸能美濃歌舞伎の演者であり、今年も10月1日開催の長月公演に所沢のH.Nさんと共に一泊で瑞浪市に行き、終演後に3人で酒を酌み交わし親交を深める。

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◎様々なご縁を紡いできた私、第九の縁こそ…、だ!

誘われての遠隔地の舞台、関西圏の舞台、歌う喜びに加えて、本番舞台に至る練習期間、終演後の交流、全てが私の人生を豊かにしてくれた。感謝だ! (完)