「老い」を明るく受け止め、前向きに日々楽しむコツを語る。登紀子さん語る。
加藤さんの朝は体操から始まる。朝7時半に目覚まし時計を止め、ぼ~っと
している間に、ベットの上で5~10分、体をほぐすのが朝の日課と言われる。
「ロングプレスでしっかり呼吸をしながら、腹筋、背筋、骨盤体操。顔をクシャ~、
パァ~を繰り返してストレッチ。」着替える前に体重計測するまでがルーティンと
言われる。
だれしも健康でありたいとの気持ちで、続けていることがあろうかと思う。
しかし、加藤登紀子さんのようにキッチリと時間をとって系統だって、
時間をかけて行うことは凡人には極めて難しい。ただ、朝起きた時、入浴前
就寝前、等に、一つか二つ自分で決めた身体によい体操やストレッチを行う。
また、運動ではなくて、飲み物や行動など決めて行うという人も多くあろう。
要は肝心なのは「よい」と思ったことは、知らず、知らずに行う、無理なく
心の負担なく続けることが出来れば最高だ!
「継続」は力だ。さらに、習慣となれば…、人生100年時代を健康長寿で生き
抜くこと間違いないと思う。
その意味で、正道官衙遺跡公園に火・木・土曜日に行けば、間違いなく
世話役進行担当の掛け声に励まされて、全身運動、筋肉強化運動が行える、
これは精神安定体力強化間違いなしであり、既に、運動習慣を身につけて
皆勤と言う人も少なくない。
週3日、かなりの強度の健康体操を多くの人と一緒に行えることの効果は
計り知れないと思う。ふと、思うに…、私が正道官衙ストレッチに出会わ
なかったら、日々どうしているだろう?恐らく、5時ごろに目覚めても
布団の中でラジオを聞きゴソゴソして、布団の中で時間を過ごし、
8時過ぎに起床し朝食というごく普通の毎日になるに違いない。
その時、「これはいかん!運動せな!」と自らを責めながら、時とし
て散歩するも続かずと言うような日課になること間違いない。
最近、夜明けが遅く、寒い、冷たい…、ストレッチの日でも、もう少し
寝てようかな?と思いながらも知らず、知らず、身支度して正道官衙
遺跡公園に行くと、早々と元気なおじさん2人が周回され、公園の
真ん中の椅子に座って談笑される数人のご婦人あり「遺跡公園の早朝に、
いいものを見た」の気持ちになり、その談笑の輪の中に入る。
こんなつながりこそ齢を重ねる者たちには「いいことやな~」と思う。
これこそみんなで作り上げてきた「快適な運動の場」の光景である。
「加齢による変化は勿論ある、難しくなったこともある「老いること
はマイナスを重ねることではない」と加藤登紀子さんは話される。
実は私と血の濃い関係にあるTは80歳の誕生日を寿ぐことができた。
できたと言う表現は少しおかしいが…、今時、珍しいことではないが、
Tは7,8年前に胃癌の早期発見で胃の全摘手術をおこない、続いて3年後
に肺癌の早期発見により肺の一部を摘出、いづれもかかりつけ医による
早期発見とTの妻の適切な助言、対応でいづれも早期発見、早期摘出の
手術により転移もなく回復したのである。ところが、またもやTに病魔が、
不整脈と言う心臓機能悪化で心臓の弁を牛の弁に交換大手術を行っ
たのである。
Tは若い頃スポーツマンで背も高く頑丈な体躯をしていた。三度の
大手術は彼にとっては厳しいものであったろうが、幸運と早期発見、
近代医学により見事に蘇ったのである。
最初の胃癌での胃全摘手術から10年、Tの生活で、私が凄い!と思うのは、
表情も日々の生活ぶりも穏やかで、柔和な顔にいつも笑顔をたたえた
静かな表情で普通の生活を、普通のようにして過ごしている。
その彼の精神力と言うか達観した生き方は、地獄を見た
(Tはそうと思っていないかも?)彼の強い生き様なのかなと、接して
いてもこちらの精神の持ち方を反省させられうことしきり。
今ではTは5ケ月に1回手術を担当した医師の診察を受ける他、
かかりつけ医に1ケ月に1回定期健診を受けるだけである。
日々の過ごしようは、体調が良ければ3000歩ほど散歩に出かけ、
その後は日当たりの良い部屋で読書三昧、三度の食事も妻の
手料理を楽しみ日々明るく過ごしている、
そんな姿にも『簡単には死ねない人間の生き方』を見るようで。
私も心が休まるのである。老いとはこんなものか…。
歳を重ねて不具合な部位が生じても、医を信じ、最善を尽くす、
そして健やかに天命を待つ。 現状維持の連続が健康長寿へと
ねがうわたしです。