忍び寄る加齢による眼の病気・・・フルート&講演会

良質な健康長寿へ講演会城陽 洛タイ電子版(3月25日付)から転載

CIMG5053CIMG5052

目の不具合についての講演を聞く参加者ら

主催 正道官衙でストレッチを楽しむ会 世話役代表 山本進

住民らに呼び掛けて発足。火、木、土曜日の週3日、朝7時から緑豊かで広々とした正道官衙遺跡公園に有志らが集まり、約50分のストレッチで足腰を鍛える運動を繰り返している。
参加者の平均年齢は78歳、最高齢は89歳。もともと、10人余りで始めた活動だったが、最近は40から50人が集まり、健康長寿へ取り組みを実践している。出欠は取らず、会費も不要…という敷居の低さも人気を集める要因の一つだ。そして昨年10月に東部コミセンで、講師に京都先端科学大学の吉中康子特任教授らを迎え『転倒予防・介護予防・筋力退化予防運動教室』を開き、2カ月間8回で延べ365人の参加があった。
今回はそれに続く、10周年事業の第2弾。前半は、宇治市在住の音楽家・西村美香さんによるフルート演奏、後半は城陽市平川山道にある「なかむら眼科クリニック」の中村元院長を講師に迎え「加齢と共に忍び寄る目の不具合」を演題に話を聞いた。
定期検診や歯の検診には行っても「目の検診にはなかなか行かない」という人が多い中、中村院長はスライドを使って新陳代謝でできた「正常な目やに」とは違う高齢者によくみられるまぶたの縁にあるマイボーム腺の機能不全による眼の不快感(乾く・疲れる・ゴロゴロする)の原因を解説。

家でできるケアについて「マイボーム腺の脂を溶かし、まぶたの血流を改善するため、じっくり40℃前後で5分温める。そのあと、指のはらで優しくマッサージする。1日5分、朝晩2回行うと効果的」などと専門的見地からアドバイスした。さらに、高齢になると発症しやすい白内障・緑内障・糖尿病網膜症等についても話し「自己判断による経過観察は危険。まずは眼科で目の状態を把握して」と定期検診の大切さを伝えた。盛況な講演会だった。