縁ありて「佛法を学ぶ会」に… 

法相宗大本山 薬師寺から「佛法を学ぶ会」への案内状が届けられた。

我が❛信心❜する心は一言で『普通』と思っている。が、毎朝仏壇線香をあげ、手を合わせる、神棚に手を合わせる、お盆・お彼岸にはお墓参りを…、新年には立木観音、石切神社、伏見稲荷大社に詣で、氏神様水戸神社には適宜お参りさせて頂いている。お地蔵さんの前を通れば、時には手を合わせる…それでも『私は信心深くはない』と思ってはいるが、父、母の思いを通して❛敬う心❜の大切さを学んできたと思っている。 信心とはこれでいいと思っているし、神頼みをするときもあったから… やはり信心心は人並み以上なのか? 信心の浅い、深いは自分で思っていればいいとも思っている。さて、話は横道にそれてしまった。

↓下段の写真は「佛法を学ぶ会」講義場所まほろば会館である。真正面が薬師寺まほろば会館、左の建物は慈恩殿である。

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今回の「佛法を学ぶ会」(9月25日~27日の2泊3日)への案内対象者は薬師寺写経を108巻以上を納めた者に案内状が送られてきた。

参加者は北海道、岩手、福島、新潟、東京、千葉等関西から遠くの人達も多く参加されていた。 2泊3日のスケジュールで講師は管主の村上太胤、執事長の加藤朝胤、副執事長生駒基達・大谷徹奘、各執事が担当された。

緊張したのは…初日夕食後19時から国宝東院堂内で戎師、村上太胤管主で受戒式が薬師寺全僧侶立会いの下行われた。堂内はロウソクの光のみで厳粛な中、僧侶受戒者が読経中、戎師村上管主から受戒を授かることができた。全員に「法号」が授与されたのである。

↓受戒式が終了した国宝東院堂内

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二日目

4時30分起床 5:00~6:00金堂内で勤業 その後 現在再建中の東塔(H32年竣工)の6階部分に招き入れられる。

↓再建中の6階見る東塔の心柱

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↓東都再建場から見るご来光(6:10分頃)CIMG3105

私、齢を重ねこの12月で77歳を迎える。

薬師寺様とのご縁は今は亡き父が導いてくれました。父は99歳で逝きましたが、96歳ごろまで薬師寺様への参拝、法事に導かれることを生きる喜びとし、一生懸命に子を育み、懸命に働き、知恵を様々な生きる力として老いに至っても頑張ってきた父でありました。

90歳前後から電車で参拝することが辛くなったのか…私を誘うようになり、  私は自動車で同行するようになった。

道すがら話す言葉の端々で薬師寺さんへの思いを聞かせてもらい、寄進の気持ち意志の強さをも感じるところでございました。80歳を過ぎても東寺の弘法さんの日には雨が降ろうが、暑かろうが、寒かろうが出かけることを楽しみにしていた

特に今も記憶にあるのは、父は93歳の頃だった。…薬師寺の大講堂の落慶法要の日のことだった。 寒い日で雪交じり、みぞれの中法要に参列させていただいた時のことでした。

寒いので老いた父、風邪をひかせてはと随分と気を使ったことが今でも懐かしく思い出される。その父の無言の影響で薬師寺さんの奉賛会にも入らせていただき 6年前前の第1回インドの納経の旅にも参加させていただくご縁をいただくことができた。

こうしたご縁が今日❛仏法学ぶ会❜に参加させていただくなどのご縁を、私なりに膨らませることができてきたと感謝しています。

亡き父の齢までは無理ですが、❛一日一日をしっかりと生き切る力❜自らが手繰り寄せる能動的な生き方を、今回の受講により更に❛意❜をもって、我が意を尽くしていこうとの気持ちが強く心から湧きおこってまいりました。

話はあと先になりますが…

受講初日、受講スケジュールを描いた手引き栞が渡され、その予定表を見た時に、講義内容には ❛お経のお稽古❜ ❛父母の恩❜ ❛おしえてほとけさま❜ ❛心身安楽薬師如来の願い❜ ❛お経に学ぶ生き方❜ とお題目が書かれていた。

題目から推察しても『おおよそ…形だけの退屈なお仏のお教えを説かれるのであろう』と思った。

各講義をお聞かせいただき思ったことは『流石 高田好胤師の説法、心が、思いが、今日に脈々と引き継がれている!』語り口調、表情、語彙…は違え、講師の管主.執事長.副執事長.執事、それぞれの題目は違え一言で表現すると『眠たくなる間もない』程に、楽しく、心にスゥ~ト染み入る話の内容で講義時間が気にならないほどに、聞き入る自分に驚くほどでした。

時たまこみ上げてくるような笑いをもって聞き入り、退屈と眠気など全く無縁でした。

我が20代、30代 40代 50代と、行きつ悩みつ、頭を打ち、心を砕き、身についたとも思える我が生ざま、手にした事々を、講師は語られているようで… 『これでよかったのか、ここがまだまだ…』と、越し方に思いを重ね、今もなお様々な思いの限りを尽くし、行動を続けながら齢を重ねし日々を顧みるにとても『ありがたき』受講の時間でもあった。

二泊三日の「佛法を学ぶ会」を終えた思いは…、これからも一日一日をしっかりと生きる。生き切る我が身の処し方として…力として…、「佛法を学ぶ会」で学んで事々を常々噛みしめていきたいと考えています。

このいただいた縁を大切に、幾つになっても齢を重ねても『縁こそ大切』『行動こそ縁を膨らませる』と信じていきたいと思っています。(完)yamashin