歌は心のストレッチ(33)《ブラスバンド》

私は真珠湾攻撃の翌年に小学校に入学し、4年生の夏に終戦を迎えるまで軍国教育をしっかりと受けさせられました。当時、修身という教科があって「陸軍の小口小平というラッパ手が死んでもラッパを口から離さなかった。これぞ軍人の鑑である」というくだりがあり、ラッパ(金管楽器)というものはいいものだなと憧れを持ちましたが、身の回りにも学校にもそんなものはなく、それを手にすることなく今日に至っています。

そのためか、ブラスバンドの演奏を聴くのが好きで、深谷校区敬老会での東城陽中学校吹奏部や城陽高校吹奏部の演奏をいつも楽しみにしています。京都駅コンコースでの府下高校吹奏部の共演や京都府警音楽隊の「平安ふれあいコンサート」などもいいですね。京都府警音楽隊は去る2月と3月にアル・プラザ城陽でコンサートを行いましたので、駆けつけました。

ブラスバンドの圧巻はやはりパレードでしょう。御堂筋パレードが始められたとき、さっそく見に行き、その後数回行きましたが最近はご無沙汰しています。パレードで世界的に有名なのは、ロサンゼルス郊外のパサデナという街で、例年元日に行われる「ローズ・パレード」だそうです。パサデナにある日系企業の社長さんから「ぜひ見においで」と招待されましたが、3回すっぽかしたらビデオを送ってくれました。ビデオを観ると、確かに桁外れのスケールですが、観に行くにはいささか遠すぎますね。