『髭を剃ってください』そして、ベットには酸素ボンベが備え付けられて…
2015年8月に私は心臓ペースメーカーの永久埋込手術を受けた。当時を思い起こすと、突然に坂道を歩くに❛しんどさ❜を感じるようになっていた。洞不全症候群、心臓ペースメーカー埋込手術が必要』と診断された。局部麻酔でペースメーカーは埋め込まれ、10日間で退院し、今日に至っている。
ところが1年ほど前に医師から『ペースメーカーの電池の残量が少なくなってきている』と、ペースメーカーの電池寿命は10年ぐらいと聞いていたが、「早いやん!まだ、6年!何故?」
「仕方がない!」ペースメーカーの手助けで命長らえている私、埋込ペースメーカー交換手術を受けた。
そのO病院で手術前に看護師から言い渡された言葉が『髭を剃ってください』であり、酸素ボンベが準備されたのである。例え局部麻酔の手術とは言え、心臓に関わる手術、いざという時には輸血も、酸素吸入も必要と、危機管理が徹底されているとはこのことかと納得、そういえばマジックで両手首の静脈の位置を記されていた。手術は1時間30分要した。麻酔されているためか痛くもない、医師の会話も聞き取れる。
雰囲気で順調に進められているんだな~と感じた。幸い手術も、経過も良好で翌日にはシャワーを使うことも許され、入院の1週間は退屈過ぎる程に平穏だった。同部屋患者のうめき声、いびきには悩まされたが…
O病院では最新の医療機器での診療が施されており、看護師は優しく、若い親切、十分な医療サービスを受けての退院は予定通りであった。しかし、1週間の入院生活でいろんなことを学んだ。
『欲』はなかなか『智』、『理』ではコントロールしにくいこと、この上ない! 特に『食欲』は空腹感、嗜好、感情、状況で、容易に手に入り食してしまいがち… 飽食の時代はなおさらだ!
歳を重ねるに従い代謝が上手くできず、本能のままに食べ過ぎた栄養分は、体内に蓄積されて重要な臓器に蓄積される他、血管にもこびりつく等支障をきたし始める。健康寿命にも影を落とす。
人は愚かで鈍感で、悪影響が現れて、どうにもならないようになるちょっと前か、手遅れになった時に気づき後悔するのが普通の人・・・。原因あって結果だ、だれの責任でもない自分だ。
私もそうだ、病院食と我が家で食す私の食事…比較してみると『食べ過ぎや!』『塩分摂りすぎや!』と気づかされるが、退院してちょっとすると、やっぱり元の食生活を望む自分がそこにいる。
この入院を機にもう少し、食生活を『欲』に差配されない健康的な食べ方を自分で心がけようとの気持ちが湧いてきた。 果たしてどうなるか? 剃った髭は当分、そのままきれいにしておこう。今年もこんなことが起こったが、無事クリアー・・・ これからいろんなことに出くわすだろう、気持ちだけはポジィティブに保ちたいものだ。 (yamashin)