金魚の病気に思う・・・(延命策) 

❛金魚❜の病気に思う… (延命策) 

表題を見て「なんとたわいない!」とのお叱りを受けそうですが我慢して最後までお読み頂ければ幸いです。

今から7年前、メダカの孵化ならずも、金魚の孵化を試みてみようと、気まぐれにも養魚屋さんから一匹500円ぐらいの繁殖可能な?金魚を6匹購入した。大型の水槽一式を購入し、そこで繁殖の可能性を信じて日々金魚の動きを 観察した。 (閑人というなかれ)

018水槽

017水槽上から写す

015成長5ケ月 金魚らしく…

水温があがり始めた6月下旬頃から、メスと思しき金魚の後を数匹の金魚(オスであろう)が追いかけるように回遊しだした。 早速、布袋草を水槽に入れた。

放卵した受精卵が布袋草に付着したタイミングで、布袋草をその水槽から

別の水槽に隔離、1週間ぐらい観察すると、小さな、小さな稚魚の動きが観察できた。その感激は会報にも 掲載頂いたが…、その後、毎年沢山の金魚が誕生して我が家も金魚屋さんに? 唯々、放卵から受精、稚魚の誕生、その成長過程が楽しくてはまっていたが・・・

2月初め、4年は育っていたであろう成魚、大型金魚が或る日、お腹を上にして動かなくなっているではないか!この冬の寒さに耐えられなかったのか?それとも病気か?別の水槽に隔離して、その水槽にを少量投入したところ、お腹を上にしてはいるものの『私は生きていますよ!』と言わんばかりに尾ひれを力なく動かしたではないか! 元気になれよと見守ったが・・・回復の兆しは見えず『可哀そうなことになるんかな~』とその死を予測していたが、❛アグテン❜という白点病・尾ぐされ症状・水カビの治療薬(水溶液)の存在を知った。

早速に用法・分量に従って水槽に水溶液を入れてみた。

数日様子を見ていると4日目に裏返って息も絶え絶えであった金魚が背びれを上にしてユックリと泳いでいるではないか! 薬が効いたのかな?お腹を上にして死んだような状態で1週間ほど『死んでまへんで~』と主張していた瀕死の金魚、生き返るのかな?と期待をもって見守っていたが… その翌日、またもやお腹を上にして動かなくなっている。「手当の会なく死んだのかな?」と水槽を揺らすと、尾ひれを動かす…生きているんだ!

水溶液を投入して元気になったと喜んだのは1日だけである。お腹を上にして死を迎えるような状態になって約2週間! もう水槽を見るのが嫌で…しかし、死んだら丁重に葬ってやろうと、今日も水槽を眺めると死んではいない。安楽死をさせてやるのも可愛そうなので今日も見守っている。

「可哀そうなことをしたな~」「何もせず薬も入れず、見守って自然に死なせてやったらよかった」思うに・・・

人間社会でも老病苦、老いの先々に思うことは 『延命治療はいらんで~』 『胃ろうも、気管切開強制呼吸の処置もいらんで~』 自然な形での死を望む人も多くなり、元気なうちから家族に伝えている人も多くなった。

今日もお腹を上にしてかすかに生きながらえている 金魚の姿を見るにつけ、再び可哀そうなことをしたな~、慙愧に耐えない。

金魚の寿命は4年とも10年とも言われ不確かである。 『再び元気に泳ぎ回ってくれ!』との思いだけで、塩を入れ、薬を入れた処置が金魚にとって❛❜をもたらすだけで、2週間も生き永らえさせ挙句は死んでいくであろう…

お腹を上にしてまだ生きる金魚の姿を見たときに・・・病院のベットに横たわる人間の姿『人間社会も同じやな~』と…❛たかがが金魚、されど金魚❜今年の金魚の孵化はやめておこうかな?

008ストレッチ、健康長寿を…励む会員

追伸

金魚   その顛末…

投薬後お背びれを上に泳ぎだすこと一日。その後は腹を上にしてじっと沈んでいる。「死んだのかな~」と水槽を揺らすと『死んでまへんで~』と尾ひれを動かしお腹を上に泳ぎだす。『頑張っているんやな~』と…、この状態で  3週間、まだ、苦しんでいるんやな~と見るのも辛い、  ここまでくれば何とかと、杓で水槽の水を2~3杯入れ替えてやり、❛アクデン❜を再度数滴投入し、微塵の餌を水槽に掘り込んでやる。もはや鱗の状態や体形を見ても回復の可能性はない…それでも「死んでまへんで~」…と尾ひれを動かし❛生❜を主張する金魚に安楽死は…

この状態で1ケ月も苦しませてしまう。  ある朝、力尽きた金魚は死を迎えた…庭の松の木付近に丁重にに埋葬し、線香を手向けた。  【完】