私の“奈良漬け”挑戦・・・、はたして、成功するだろうか?

男子厨房に入らず (だんしちゅうぼうにはいらず)

男子厨房に入らずとは、≪この言葉の元になった修辞は「君子、庖厨を遠ざくる也」という   『孟子』にある言葉との説もあるが…≫俗には、男は台所に入って料理を作るべきではないという意味になっており、男女の役割が固定していた時代の言いぐさである。この年齢になると別だ。

今では、たまに料理を作るのはいいが、材料費にやたら金をかけて凝ったものを作る割にはうまくなく、作ったはいいが後片付けはしない、という意味で「男子厨房に入るな」と願っている女性は多いのだろう?

昭和15年生まれの私、現役時代「男子厨房に入らず」と声高に言う先輩がいた。

私は幼き頃、母親が留守にしていた時など“モヤシ炒め”や、かまどでご飯を炊いていたこともあり、まともな料理は無理かしれないが、必要な時…、出番が訪れれば、今でも食事の用意はできると自負している。ただ、幸いにして結婚57年になるが、専業主婦の妻はほとんど病で床に伏すことなどなくて、私は結婚以来、据え膳で食事を楽しませてもらっている。

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私の得意料理?は台所を汚すと言われながらも…

私は好き嫌いはほとんどなくて、今まで様々な料理をいろんなところで食す機会もあった。

結婚するまでは母の比較的濃い味、料理に親しんできたが、私自身これは身体にあかんとの気づきから、妻には結婚時『副食やその味付けは私の嗜好に関係なく、自分好みで考えて…、その味付けも自由に』と話しておいた結果、私の身体を案じてか、もともと薄味の家庭に育ってきたのか薄味にしてくれ、副食もよくバランスを考えてくれてきた。特に私が40歳ぐらいから血圧上昇を気遣ってか?更に、薄味にしてくれている。今はこの味に親しんでいるので、つい、時として「この  ヒジキ、味濃いね」と口を滑らしてしまう程に、薄味に慣れ親しんでいる。

ところがである、炊事場を汚し嫌がられる私がおこないたい料理、お許しを得て特別に冷ややかな視線を感じながら行うのは“鳥レバー・砂肝煮” “土手焼き” “豚のスペアリブ料理”という濃厚味なレシピや “ぬかずけ” “ドボ漬” “塩こんぶつくり”を得意げに、時として炊事場を占拠してやらせていただく。今回その延長線上の“奈良漬け”に挑戦している、その実、本気な私である

この頃は便利だ!スマホでもパソコンでも検索すると、レシピはこと細かに教えてくれる。

一応は得意と放言しているが、ネットで材料.調味料.等レシピを調べ、後は腕と舌を信じて我流で楽しんでいる。妻ばかりでなく、訪れた息子・嫁にも無理強いし『うまいやろ~』と一人悦に入っている。今回、きれいな大根を手にしたので、“奈良漬け”に挑戦と思いつき、まず、アルプラで“奈良漬けの酒粕”2㎏を購入。天日干した大根の皮をむき、20㎝ぐらいに縦に切り分けて塩漬けにして4~5日重石を置き、水が上がってくると再び塩抜きを2~3日する。

“奈良漬けの酒粕”に焼酎、みりん、砂糖を混ぜ、塩抜きした大根を混ぜ入れて密封、4週間ほどで  簡単奈良漬けが出来上がるはずである。現在、“自前の奈良漬”のつけあがりを楽しみにして待つ、この過程と作ろうとして準備に入るプロセスが我が料理に向かわせる楽しみの時である。後、3週間、否、1ケ月、どのような味の奈良漬けが食卓に上るだろう。妻は笑うだろう。

出費は1,000円ほどだから、『もったいない』とは言わせないぞ。 はてさて・・・。

喜びとか楽しみとかを感じるのは我が心…、たおやかに少しのことにも喜び、楽しさを感じる“こころ”が大切と思う今日この頃だ。植木鉢には暮れに植えたチューリップが寒く凍てついた土をさき、芽が3㎝ほど伸びてきているではないか‥‥白百合の花の芽も、もう、1ケ月もたたないうちに可愛い蕾が開花するであろう。プランター栽培の“きぬさや・エンドウ豆”も背を伸ばしてきた。

この歳になれば、待ってるだけではなしに「楽しみは自分で作らなきゃ~」と、うそぶく私・・・

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