不老長寿の実? “むべ” をいただく・・・

 

天智天皇が蒲生野に狩りに出かけたときに、8人の子を持つ元気な老夫婦に出会いました。 天智天皇はこの老夫婦に「汝ら如何に斯く長寿ぞ」と長寿を尋ねたところ「我、ストレッチを…」とは言わずに「この地で取れる無病長寿の霊果を毎年秋に食します」と言いながら、一つの果実を差し出しました。天智天皇は一口食べました。すると、「むべなるかな(もっともである)」と一言、天皇は言ったのである。「むべ」という言葉がそのまま果物の名前の由来になったそうな。

005                         「むべ」とはアケビ科の一種、春に白い花をつけ、秋に長さ7~9cm程の鶏卵よりも大きい楕円形の実を結ぶ。

 

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いただいた「むべ」を早速に半分に切ると、熟した半透明のゼリー状の果肉が種と共に詰まっていた。 不老長寿の実である! スプーンで種ごとすくい食してみる。果肉と種が絡み合っていて種を飲み込まないように果肉と種を口腔内で巧みに分離し果肉のみ食す。 実は感じるほどの上品な甘さ、素朴な味であった。不老長寿の実、長寿を祝う贈り物に最適の果実だ! 色も形も果肉も上品で奥深さがあり貴重だ。

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「むべ」は蒲生野北部に位置する奥島山に自生し、蔓(つる)の長さが15mにもなる常緑性低木。1名トキアワビと呼ばれるようにアケビに似ている。「むべ」の字は ‘くさかんむり’ に ‘奥’ で ‘薁’(むべ)と書く。

正道官衙ストレッチに励み、「むべ」なる果実に匹敵する‘食生活と生活習慣’を身につけ、健康長寿をめざそう! 珍味「むべ」から学ぶ不老長寿の教え…  (進)