健康であれば…「歳は関係ないよ！」 | 正道官衙でストレッチを楽しむ会

好奇心と実行力の985㎞（3泊4日）の旅（H30.5.14　記　yamashin）

概略、旅の計画（栞）を息子に見せた。『大丈夫か？』『もうじき80歳、老人の計画じゃない』と随分心配してくれた。

◎旅の目的

今回の旅は「観光が目的ではない。東北大震災・東電福島第一原発事故の傷痕、その現状、復興は果たしてどうなのか？」「巨大地震・津波、原発事故後の復興はどの程度に帰還は可能か？」「見通しは確か？」を、現地の今を見て考えてみたいとの強い思いをもって計画し、実行したのである。そもそも、私は原発再稼働については慎重でありたいと思っている。

『福島原発を完全に廃炉にできたときに、原発の再稼働を考えるべきだ』と・・・だから、なし崩しに、何かと理由をつけての原発再稼働は拙速で愚かだと思っている。

旅のスタートは伊丹空港、仙台空港

◎3泊４日計画した旅程　（総走行距離は985㎞）

【初日】仙台空港からレンタカーで海岸沿い6号線を　南下し、放射能汚染で帰還困難区域、浪江町、双葉町、福島第一原子力発電所、富岡町、楢葉町を車窓から凝視…感慨を新たに宿泊予定地JR福島駅を目指して、汚染地帯の常磐自動車道、114号線を走行17時前に福島駅近くののシティーホテルに到着した。【210k走行】

【2日目】東北自動車道を北へ塩釜に、再び海岸線沿い6号線で松島、石巻、女川、更に45号線を北へ、津波が逆流し氾濫した1級河川堤を走行、廃墟となった大川小学校跡に到着した。しばし、7年前の状況を想起し慰霊碑に拝礼後、氣仙沼、陸前高田、大舟渡へ、2泊目の宿は津波で流された旅館を高台に再建したという大舟渡インター椿ホテルに到着、素敵な宿であった。大舟渡市全域、今だに大規模な護岸工事が行われている【295K走行】

【3日目】当初は三陸海岸45号線を北上し、釜石、　　宮古、久慈、八戸を経て宿泊地青森で宿泊と計画していた。大川小学校跡地の悲惨さ、壮絶な帰還困難区域の　現状、護岸工事・1級河川河口付近の築堤工事、とても　筆舌では表現できない。万里の長城を築くがごとき困難さを見、考えるときに心は萎え、暗澹とした思いに駆られて

「もういい計画を変更しよう！観光に…」の気持ちに変化！

大舟渡から107号・203号線、東北自動車道を経て　　十和田湖に…晴天に恵まれ20年ぶりに湖畔の乙女の像を観光、遊覧船で十和田湖を50分遊覧した後、宿泊地の青森駅前シティーホテルに到着した。　　【340K走行】

十和田湖畔にて…

乙女像前で十和田湖遊覧好天に恵まれ50分

【4日目】青森空港14時発の伊丹空港便までの時間を竜飛岬行とした。国道12号・県道12・14・号・今別バイバス・国道339号線を経て往復140キロの道を走破し20年ぶりに竜飛岬を観光した。　　　【140K走行】

竜飛岬竜飛岬啄木の碑前で

【むすびに】

3泊4日の旅、1000㎞に迫る走行距離であったにも拘らず、膝とか肉体的な疲れは殆んど感じることなく東北4県を走り抜けることができた。思いが交錯したからだろうか…正道官衙ストレッチのお陰であろう。振り返れば2・3度『危ない！』運転操法もあったが、妻のサポートもあり無事故で旅を終えることができ、感謝の気持ちで一杯だ。

廃墟と化した大川小学校、7年たっても絶望的で異様な帰還困難区域の広大さ、これからも際限のなく　ジャブジャブと国税がつぎ込まれであろう除染区域の広さ、今もまだ続く広範囲な築堤・護岸工事現場の多さ、琵琶湖の面積の約半分とも言われる帰還困難地域の除染、警備すべて国の復興予算が使われるという。現在放置のフレコンバックが1,300万袋…帰還が可能か？現地を見ずに報道で知らされる活字や映像では知りえない現実を、我が目でしかと見ることができたことが今回の旅の成果であった。　詳細については語りつくせない。

スナップ写真の一部を以下に掲載させていただきます。全ての写真をお見せし、私が感じ思ってことをお話しする機会があればと考えています。

以下写真の解説

◎帰還困難区域を縦断する6号線は自動車以外は走行禁止.6号線につながる道路は封鎖.ガードマンが全て警戒.立入禁止.その道路の距離たるや40km！廃墟だ

◎6号線沿いの民家はバリケードで封鎖

◎6号線に取次ぐ道路も全てバリケード封鎖.幅員が広い脇道にはガードマンが配置され.困難区域内民家は廃墟.何時まで続くか先がみえない。巨額の費用が…

◎道路沿いに見える白い天幕の向こうは除染廃棄物を詰めた黒い袋（フレコンバック）常磐自動車道の両サイドにも矢板が撃ち込まれその外側には数知れぬフレコンバックが積まれている。山裾にも…

◎大川小学校.左が校舎.右山裾手前が狭い運動場.慰霊碑には数多くの花が…

◎1級河川大川堤防から約100m.11名が亡くなった。悲しみが漂う廃墟.小学校跡

護岸工事地域は立入禁止　巨大なクレーンが・・・