健康長寿に欠かせないのは『ことをなす喜びである』さらに加えれば『計画し、その計画を膨らませて実行すること』
平穏な日々の営みの中で『非日常的な雰囲気の中に自らを置き楽しむ』ことも、生ききる力を呼びおこすと考えるが如何でしょう。
“ことをなす” “計画” は ‘旅’ だけではない…老いを重ねる者が我が歳を理由にして、ためらっていることがあれば是非とも “ことをなす” ために “計画” し、計画を膨らませ実行してみよう!
今回の私の “ことをなす” “計画” は二つの喜びの計画実行であった。
二つとは…
- ゆったりと温泉につかり美味しいものを食べること … 下呂温泉と鬼岩温泉二泊
- 昨年6月に演奏旅行でスイス&フランスに行った時に同部屋になった岐阜県瑞浪市の男性が相生座で行われる美濃歌舞伎に出演するのを応援し、観劇を楽しむ … 歌舞伎の観劇
と、至極たわいもないことであるが… “旅” は『行くまでの楽しみ』『行って楽しみ』『帰ってきた後の楽しみ』と長い日々を楽しむことが出来るからこれ素晴らしい!ましてや、マイカーで気ままに出かけることが出来るということがうれしい。
『もう免許証返上しては!』と言われたらどうしようもない』 今のうちに…
今回の気ままさは下呂温泉の途中で郡上八幡で街並みを散策したこと。偶然にも以前食したことがある『そばの平甚』でうまいそばにありつけたことと、帰路、名古屋で高速を降りて『名古屋:名物煮込みうどん』を食したことなど、自由さ一杯の旅ができた。 こうしたことが出来るマイカーの旅は最高だ!
三日間で走った距離630km! まだまだ 大丈夫だ!
一つ目の計画の実感は、ゆったりと温泉の湯につかり疲れを癒し、非日常的な雰囲気のもと様々な思いを巡らし、まさに命の洗濯ができた。
下呂の街は今までいくどか訪れているが極端に寂びれてしまったという雰囲気ではなかったが、鬼岩温泉は数軒ある旅館もかなり厳しい状況ではと想像する程に古びたというより、改修が必要ではと思われるほどであった。下呂では妙心寺派禅昌寺を参拝し、下呂温泉合掌村を観光した。
↓鬼岩温泉で早朝散 ↓下呂温泉 禅昌寺参拝
二つ目の計画の実感は、旧知の友に逢い旧交を温めることが出来た。
昨年6月 スイス:日本国交樹立150年の行事でスイスの、かの有名なビクトリアホールで共にベートーヴェン交響曲第九番を歌った友が美濃歌舞伎に出演『御所桜堀川夜討.弁慶上使の段』の侍従太郎を演じるというのが見ものであった。熱演であった!感動だ!
←『御所桜堀川夜討.弁慶上使の段』玄人裸足だ
美濃歌舞伎は地域に残る古典芸能で、素人歌舞伎とはいえ44回の歴史を重ねる伝統の歌舞伎…その素晴らしさに感動した。義太夫語りも最高だった!
下呂温泉、鬼岩温泉のゆったりした時間とは別に、4時間余りの美濃歌舞伎の 鑑賞は疲れたが、演奏旅行でご一緒した女性3人も名古屋から駆けつけてくれ、旧交を温めることが出来た旅でもあった。友の気遣い、とてもうれしかった!
この度の旅行で感じたことは“縁”により、瑞浪市に出かけるきっかけができたことと、伝統の地域歌舞伎を地域の老若男女が力を合わせて守り育てている、『地域の大切なもの、伝統を力を合わせて守り育てよう』という思いと強い地域の絆がそこにありと感動した。今失われていく大切なものに触れた喜びである。
今、失われがちな地域の『向こう三軒両隣の親しさ』が、守り育てている伝統歌舞伎を通して、一層深まっているのではないか思えた。歌舞伎教室もしっかり運営され次世代に受け継ごうというところも立派だ!
超満員の相生座の席から見えを切る演者に『郵便局長!』『久美子!』『愛ちゃん!きれい・・・』と、親しみを込めた合いの手、掛け声がそこかしこから飛び交い、おひねりがあちこちから舞台めがけて飛ぶ様に『素晴らしい!』『すごい!』と感動の域を超えてうらやましさを感じた 至福のひと時であった。
演者『侍従太郎さん!ありがとう!』出演の浄瑠璃方、竹本美功さん、小栗幸江さん、秀逸な演技力を際立たせた“おわさ”役の小栗久美子さん!皆さんの熱演ありがとう!!
京都城陽 S:Y
美濃歌舞伎博物館/相生座(相生座資料引用)
「美濃歌舞伎博物館/相生座」は、明治28年に旧恵那郡明智町に建てられた江戸期様式の芝居小屋「相生座」と、旧益田郡下呂町にあった江戸期末期の芝居小屋「常盤座」を解体し、昭和51年に瑞浪市の日吉地区に移築再建されました。花道・すっぽん・廻り舞台など本格的な舞台機構を完備。 また、岐阜県内に江戸期から伝承される地歌舞伎の貴重な衣裳・資料などを多数所蔵し、通常は博物館として展示公開しています。歌舞伎の衣裳や着付け体験や舞台裏の見学も可能